コンテンツへスキップ

阿部酒造 — 二百年の蔵で、いちばん新しい新潟の酒をつくる

新潟県柏崎市|創業 1804年|代表銘柄「あべ」「越乃男山」

30秒でわかる阿部酒造

日本海に面した新潟県柏崎市。豪雪と米で知られるこの土地で、阿部酒造は1804年から酒を造ってきました。200年以上の歴史を持つ蔵ですが、いま日本の日本酒ファンがこの蔵の名を口にするとき、話題になるのはたいてい「昔ながら」ではなく「新しさ」のほうです。

理由は、2014年に蔵へ戻り、2016年から製造の責任者となった6代目・阿部裕太(Abe Yuta)にあります。彼が掲げた4つの方針は、日本の酒蔵としてはかなり異例です。

  1. リストランテの最初から最後まで — 食前酒からデザートまで、一軒のレストランのコース全体に寄り添える酒を揃えます
  2. 常に発酵を楽しみます(Enjoy!!)
  3. 「圧倒的に」うまいを目指します
  4. 常に挑戦者であり続けます

その結果生まれたのが、香りの華やかさを競うのではなく、米のうまみと酸にフォーカスした一連の酒です。ワインの造り手のように田んぼごとに仕込みを分け、星の名前を冠した実験的なシリーズを出し、さらには自社の米麹を使ったクラフトコーラまで造っています。

「新潟の酒=淡麗辛口」というイメージしか持っていない人にとって、阿部酒造は最初に覆されるべき先入観です。

蔵のストーリー

阿部酒造の創業は1804年で、江戸時代後期にあたります。長く地元向けの銘柄「越乃男山(こしのおとこやま)」を柏崎の人々に届けてきた、いわば町の酒蔵でした。★

転機は2014年です。東京で働いていた6代目の阿部裕太が蔵に戻り、2016年に製造責任者となります。彼はゼロから酒質を組み立て直し、新ブランド「あべ」を立ち上げました。生産の規模を追わず、少量を手作業で丁寧にコントロールすること、そして徹底的に清掃すること。派手さのない基本の徹底が、この蔵の味の土台になっています。

もうひとつの柱が「地元柏崎への還元」です。原料米は新潟県産100%です。使うのは柏崎の田んぼ、柏崎の水、そして柏崎の人です。半径数キロの世界から酒を立ち上げるという姿勢が、次に紹介する「圃場別(ほじょうべつ)」の考え方につながります。

酒造りの特徴

田んぼ単位で仕込む「圃場別シリーズ」

ワインに「シングルヴィンヤード(単一畑)」という考え方があります。同じ品種でも、畑が違えば味が違います。阿部酒造はそれを日本酒で実践しています。

  • 上輪新田(Jorin-shinden) — 海に近く、ミネラルに恵まれた田んぼです
  • 赤田(Akada)
  • 野田(Noda) — 水と風に恵まれた土地です

同じ米の品種、同じ蔵、同じ造り手です。違うのは田んぼだけです。飲み比べると、日本酒にも土地の個性(テロワール)があることがはっきりわかります。海外から来た方に日本酒の奥行きを説明するとき、これ以上わかりやすい教材はありません。

星の名を持つ「★(スター)シリーズ」

VEGA(ベガ)/ SIRIUS(シリウス)/ FOMALHAUT(フォーマルハウト)。実験的な仕込みに一等星の名前を与えたシリーズです。ラベルもモダンで、日本語が読めなくても手に取りやすい、数少ない日本酒のひとつです。

そのほか

  • あべシリーズ — 純米吟醸をはじめとする定番です。蔵の考え方がいちばん素直に出るラインです
  • あべ+(プラス)シリーズ
  • あべ ゆず — 新潟県産ゆずを使ったリキュールです。日本酒が初めての方や、甘口が好きな方に向いています
  • KURA COLA(クラコーラ) — 2022年から始めた、自社製の米麹を使ったクラフトコーラです。ノンアルコールです★

訪問案内

直売所とクラフトコーラの製造所

蔵の敷地内に、蔵元直営のショップがあります。2022年末には米麹クラフトコーラの製造所を兼ねた新しい直売所がオープンし、木を基調とした明るい空間で、その場でコーラを飲むこともできます。

営業時間 10:00–17:00 ★(17:30 と案内する情報もあり。訪問前に要確認)
定休日 日曜日、年末年始
買えるもの 阿部酒造の日本酒各種、KURA COLA、コーラシロップ
飲めるもの Kuracola(500円)、Kura chai(600円)★

★ 酒蔵見学について:製造棟の見学は現在受け付けていません。ただし新しい建物での予約制見学を検討しているという報道があります(2023年時点)。掲載前に必ず蔵へ直接確認すること。 見学不可のまま公開する場合は「ショップは訪問可・製造見学は不可」と明記する。

夏の限定オープン

仕込みが落ち着く夏には、直売所で飲食を楽しめる日が設けられることがあります。★(頻度・内容は要確認)

アクセス

住所:〒945-1352 新潟県柏崎市大字安田3560-1

  • 電車:JR信越本線「安田(Yasuda)」駅から徒歩約11分。安田は柏崎駅から長岡方面へ2駅の無人駅です。
  • :北陸自動車道「柏崎IC」から約5分です。
  • 東京から:上越新幹線で長岡へ(約1時間40分)、信越本線に乗り換えて安田へ向かいます。★所要時間は要確認

柏崎は日本海に面した町で、夏は海水浴、周辺には米山・鯨波の海岸線があります。新潟市と直江津・上越の中間にあたるため、新潟〜金沢を鉄道で移動する旅程に組み込みやすい立地です。

こんな人におすすめ

  • 「新潟の酒は淡麗辛口」という説明に飽きた人
  • ワインが好きで、日本酒のテロワールに興味がある人
  • ラベルやボトルデザインから日本酒に入りたい人
  • 大きな観光酒蔵ではなく、造り手の顔が見える小さな蔵を訪ねたい人

買う・持ち帰る

  • 蔵の直売所で購入できます。
  • 「あべ」は全国の正規特約店(専門の酒販店)を通じて流通しています。東京・新潟市内の日本酒専門店でも取り扱いがあります。★具体的な店舗名は掲載許諾を取ってから記載
  • 海外へ持ち帰る場合:機内持ち込み不可(液体制限)のため、預け入れ荷物にするか免税店で購入してください。国ごとの持ち込み本数の上限があります。→ 〈日本酒を海外へ持ち帰る方法〉へリンク

基本情報

項目 内容
蔵名 阿部酒造株式会社(Abe Shuzo Co., Ltd.)
創業 1804年(文化元年)
代表 / 製造責任者 6代目 阿部裕太(Abe Yuta)
所在地 〒945-1352 新潟県柏崎市大字安田3560-1
代表銘柄 あべ/越乃男山
使用米 新潟県産米100%
電話 ★未確認(自治体サイトの番号は市観光振興係のもの。蔵の番号は要確認)
公式サイト https://www.abeshuzo.com/
Instagram @_abeshuzo_
蔵見学 ★不可(要確認)
直売所 あり
英語対応 ★未確認

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です