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田酒 — 青森の古い港町・油川で、米だけの日本酒をつくる

  • Sake JP 編集部
曇りの日の西田酒造店の建物。道路に面して長い庇とシャッターが並び、2階の白い壁に「喜久泉」「西田酒造店」と書かれた縦長の看板が掲げられている
青森市油川(Aburakawa)にある西田酒造店の建物です(2026年撮影)。壁の看板には、もうひとつの銘柄「喜久泉」の名が掲げられています。Animataru / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons(長辺1280pxに縮小)

こんな人におすすめ

  • 青森を旅する途中で、地元で生まれた日本酒を飲食店や酒販店で探してみたい人
  • 醸造アルコールを加えない、米と米麹と水だけの日本酒から試したい人
  • 青森県で生まれた酒米(sakamai、日本酒づくりに向く米)に興味がある人
  • 蔵を訪ねるのではなく、飲むこと・探すことを旅の楽しみにできる人(西田酒造店は蔵見学の受け入れを公表していません)

西田酒造店について

西田酒造店(Nishida Shuzoten)は、青森県青森市(Aomori)の油川(Aburakawa)にある蔵です。創業は1878年です。

銘柄は2つあります。創業のときからつくっている「喜久泉(Kikuizumi)」と、1974年に生まれた「田酒(Denshu)」です。会社の名前と銘柄の名前が違うので、店では「田酒」または「喜久泉」の名前で探してください。

蔵見学の受け入れは公表されていません(2026年9月30日確認)。

外ヶ浜の港町、油川

油川は、かつて「大浜(Ohama)」と呼ばれ、鎌倉時代から戦国時代にかけて、津軽半島の東の海岸一帯「外ヶ浜(Sotogahama)」でいちばん栄えた港でした。西田酒造店は、この油川で明治時代に日本酒づくりを始めました。

喜久泉という名前には、幾久しく喜びが続くようにという願いが込められています。喜久泉には、米の外側を半分以上削り、少量の醸造アルコールを加えた「大吟醸(daiginjo)」や、米の外側を4割以上削り、少量の醸造アルコールを加えた「吟醸(ginjo)」などの商品があります。

田の酒、「田酒」

田酒は「田の酒」と書いて、「でんしゅ」と読みます。「田」は、日本酒の原料になる米が育つ田んぼのことです。田酒の名の付く日本酒には、田んぼでとれるもの以外の原料である醸造アルコールと醸造用の糖類を、いっさい使っていません。

蔵は、田酒を生んだときの思いを次のように書いています(西田酒造店 公式サイトより)。

「日本酒の原点に帰り、風格ある本物の酒を造りたい」

1970年、蔵は昔ながらの手づくりで、米と米麹と水だけでつくる「純米酒(junmai-shu)」を仕込み始めました。商品になるまでに3年をかけ、1974年10月1日に田酒を発売しました。

その後も、造りの手直しを続けています。2003年には、活性炭でろ過する工程をやめました。2014年には自社の精米工場を建て、2015年には酒母(shubo、発酵のもとになる酵母を大量に育てたもの)の部屋や、もろみ(moromi、発酵中の、搾る前の日本酒)の蔵、搾りの部屋を新しくしています。

青森の酒米を、もういちど田んぼへ

西田酒造店は、青森県で生まれた酒米を使っています。

古城錦(Kojo Nishiki)は、1968年に青森県の農業試験場が開発した、青森県で最初の酒造好適米(酒米の正式な呼び名)です。しかし日本酒づくりにはほとんど使われず、県が推す品種だったのは1980年までの12年間だけでした。蔵はその種もみを探し出し、特定の農家に栽培を頼んで、この米を田んぼに戻しました。1991年からの造りで仕込みを始め、「田酒 古城乃錦」として地元向けに出しています。

華想い(Hanaomoi)も、青森県が栽培を勧める県産の酒米です。「純米大吟醸 百四拾(Hyakuyonju)田酒」は、米と米麹と水だけでつくり、米の外側を半分以上削った「純米大吟醸(junmai daiginjo)」です。麹にする米にも、もろみに加える米にも、すべて華想いを使っています。「百四拾」という名前は、華想いと名付けられる前の試験場での名前「青系酒140号」から取っています。

このほか、青森県産の酒米「華吹雪(Hanafubuki)」を使った商品もあります。田酒には多くの商品があり、原料の米も精米歩合(seimai buai、削ったあとに残る米の割合)も商品ごとに違います。種類はラベルの表示でご確認ください。西田酒造店の商品には、月を決めて数量を限って出荷するものも多くあります。

株式会社西田酒造店の「田酒」は、令和7酒造年度全国新酒鑑評会(酒類総合研究所・日本酒造組合中央会)で金賞を受けています(2026年5月20日発表)。

酒蔵の案内

西田酒造店は、蔵見学の受け入れを公表していません(2026年9月30日確認)。土曜日・日曜日・祝日は休業日です。

青森県内の酒蔵の情報は、青森県酒造組合の蔵元一覧にまとまっています。蔵ごとのページに、蔵見学を受け付けているかどうかの欄があります。見学の条件は各蔵にご確認ください。

営業日や見学の受け入れは変わることがあります。訪ねる前に蔵の公式情報をご確認ください。

西田酒造店のお酒の買い方

西田酒造店は、取扱店・特約店の一覧を公開していません(2026年9月30日確認)。蔵の公式オンラインショップも見つかりません。

インターネット上には、田酒を扱う店をまとめたページがいくつもあります。しかし蔵が公表した一覧ではないため、このページでは店を挙げていません。

買うときの注意

  • 田酒・喜久泉には複数の商品があり、原料や造り方は商品ごとに違います。種類はラベルの表示でご確認ください。
  • 取扱いの有無と在庫は店によって違います。限定品や季節の商品は入荷しないこともあるため、訪ねる前に店へご確認ください。
  • ラベルに保存温度の表示がある商品は、その表示に従ってください。
  • 海外へ持ち帰る場合:100mlを超える瓶は、保安検査前の手荷物には入れられません。預け入れ荷物にするか、保安検査後の免税店でお求めください。乗り継ぎがある場合と、到着する国の持ち込み上限は事前にご確認ください。→ 旅のヒント

酒蔵情報

項目 内容
蔵名 株式会社西田酒造店(Nishida Shuzoten Co., Ltd.)
創業 1878年(明治11年)
代表者 西田司
所在地 〒038-0059 青森県青森市油川大浜46 Google マップで開く
電話 017-788-0007(FAX 017-788-2553)
代表銘柄 田酒(Denshu)/喜久泉(Kikuizumi)
公式サイト http://www.densyu.co.jp/
蔵見学 公表されていません
休業日 土曜日・日曜日・祝日
直売 公表されていません
取扱店の一覧 公開されていません(2026年9月30日確認)
英語対応 公表されていません