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両関酒造 — 雪国・湯沢の古い土蔵で、「両関」と「花邑」をつくる

  • Sake JP 編集部
秋田県湯沢市前森の両関酒造の建物の並び。黒い板壁の木造の建物と、白い漆喰の土蔵が道に沿って続き、手前に「両関酒造本館ほか4棟」と書かれた国の登録有形文化財の標柱が立つ
湯沢市前森(Maemori)にある両関酒造の蔵の並びです。右手前の標柱は、国の登録有形文化財「両関酒造本館ほか4棟」を示しています。掬茶 / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons(長辺1280pxに縮小)

こんな人におすすめ

  • 明治・大正に建てられた酒蔵の建物を、外から眺めてみたい人
  • 平日に秋田県の湯沢を訪ね、蔵の売店で日本酒を選びたい人(売店では、希望すれば試飲もできます)
  • 十四代(Juyondai)の蔵とつながりのある日本酒「花邑(Hanamura)」を探している人
  • 蔵の中の見学を旅の目的にしない人(両関酒造の蔵見学は、現在休止しています)

両関酒造について

両関酒造(Ryozeki Shuzo)は、秋田県湯沢市(Yuzawa)にある蔵です。創業は1874年です。銘柄は、会社と同じ名前の「両関(Ryozeki)」と、特約店(蔵と取引契約を結んだ酒販店)だけで売る「花邑(Hanamura)」「翠玉(Suigyoku)」などです。

「両関」という名前は、日本刀の名刀になぞらえ、東の大関と西の大関(大関は相撲の上位の地位)を兼ねるように、との願いを込めて付けられたと伝わっています。

蔵見学は、現在休止しています(2026年9月30日確認)。建物の中の売店は平日に営業しています。

酒処・湯沢の土蔵

両関酒造のある湯沢市は、秋田県の中でも雪の多い土地です。

蔵の建物のうち、1923年に建てられた本館と、1892年から1916年にかけて建てられた1号蔵から4号蔵までの4つの土蔵が、1996年に国の登録有形文化財になりました。1996年は国の文化財登録制度ができた年で、両関酒造の5棟は、全国で最初に登録されたもののひとつです。4つの土蔵は、いまは日本酒の貯蔵庫として使われています。

本館は、事務所と住まいを兼ねた木造2階建ての建物です。細かな格子の付いた窓と、大きな屋根の妻側に見える梁の重なりが特徴で、酒処・湯沢のシンボルとして親しまれてきました。両関酒造は、明治の末から大正にかけて全国清酒品評会で1等賞を受け、「両関」の銘柄とともに秋田の日本酒を全国に知らせました。

量から質へ、そして「花邑」

両関酒造は長く、特定名称(純米・吟醸などの区分)を名乗らない「普通酒(futsu-shu)」を中心につくってきました。現在は、工程ごとに手間と時間をかける特定名称酒を中心にした日本酒づくりに切り替えています。

その転機のひとつが「花邑」です。高品質な日本酒づくりを模索していたとき、両関酒造は、山形県の高木酒造(銘柄「十四代」)から、酒米(sake rice、日本酒づくりに向く米)の雄町(Omachi)と陸羽田(Riku-u-den)の紹介を受け、仕込みについて話を聞く機会を得ました。「花邑」という名前も、高木酒造から贈られたものです。両関酒造はそれを持ち帰り、自分たちの蔵人が積み重ねてきた技術で試行錯誤を重ねて、「花邑」を完成させました。

「花邑」には現在、原料米ごとの商品があります。愛山(Aiyama)、山田錦(Yamada Nishiki)、酒未来(Sake Mirai)、雄町、出羽燦々(Dewa Sansan)、秋田酒こまち(Akita Sake Komachi)、美郷錦(Misato Nishiki)、陸羽田の8種類です。「翠玉」は、「花邑」の醸造技術を生かし、秋田県産の米でつくる銘柄です。

蔵の一般向けの商品も挙げます。

  • 純米大吟醸 雪月花(Setsugekka) — 米と米麹と水だけでつくり、米の外側を半分以上削った「純米大吟醸(junmai daiginjo)」です。蔵が看板商品と位置づけています
  • 両関 純米酒 — 秋田県産の米でつくる「純米酒(junmai-shu)」です。米と米麹と水だけでつくり、米の外側を4割以上削っています
  • 両関 銀紋(Ginmon) — 長年つづく、蔵の売れ筋の商品です

原料や造りは商品ごとに違うため、種類はラベルの表示でご確認ください。

両関酒造の「両関」は、令和7酒造年度全国新酒鑑評会(酒類総合研究所・日本酒造組合中央会)で入賞しています(2026年5月20日発表)。

酒蔵の案内

蔵見学は、現在休止しています(2026年9月30日確認)。

旅行者が立ち寄れるのは、建物の中にある売店です。日本酒や小物を扱い、希望すれば試飲も用意されます。

両関酒造の売店(2026年9月30日確認)
営業時間 平日 9:00〜11:30、13:30〜16:00
休み 土曜・日曜・祝日、お盆、年末年始
試飲 希望すれば用意されます
団体 事前に電話で連絡してください
駐車場 あり(大型車も可)
電話 0183-73-3143
英語対応 公表されていません

国の登録有形文化財の建物は、道路から外観を見ることができます。

行き方

  • 鉄道:JR湯沢(Yuzawa)駅から歩いて約20分
  • 車:秋田自動車道の湯沢ICから約3分

所要時間は目安です(2026年9月確認)。列車の時刻はJR東日本でご確認ください。本数の少ない路線もあるため、往路と復路の最終便まで確かめておくと安心です。売店で試飲をするときは、車の運転をしないでください。

営業日や見学の受け入れは変わることがあります。訪ねる前に蔵の公式情報をご確認ください。

両関酒造のお酒の買い方

「花邑」「翠玉」などの特約店限定の商品は、両関酒造からは売っていません。蔵が公開している花邑特約店一覧の店で扱っています。少量生産のため、品切れのこともあります。

旅行者の動線にある主な特約店を挙げます(取扱店は蔵の公式一覧〔2026年9月30日確認〕による)。

地域 店名 所在地 電話
湯沢 小川屋 秋田県湯沢市柳町2-3-24 Google マップで開く 0183-73-3213
秋田市 菅久商店 秋田県秋田市中通4-14-8 Google マップで開く 018-833-6336
仙台 錦本店 宮城県仙台市青葉区錦町1-2-18 Google マップで開く 022-224-1411
仙台 池田酒店 宮城県仙台市青葉区上杉3-8-38 Google マップで開く 022-222-6797
東京 水橋 東京都港区六本木3-3-4 Google マップで開く 03-3583-5245
東京 壽屋 東京都台東区上野1-2-6 Google マップで開く 03-3831-6630
東京 佐々木酒店 東京都中央区日本橋人形町2-20-3 Google マップで開く 03-3666-7662
京都 にしむら酒店 京都府京都市左京区北白川久保田町3 Google マップで開く 075-781-3049
大阪 永田商店 大阪府大阪市北区天満4-5-15 Google マップで開く 06-6351-1971

このほかにも、北海道から九州まで全国に特約店があり、一覧には合わせて96店が載っています。蔵の一覧には店のサイトが載っていないため、ここでは電話番号を載せました。取扱いのある商品と在庫は店ごとに違うため、訪ねる前に店へお問い合わせください。

「両関」「雪月花」などの一般向けの商品は、蔵の売店のほか、蔵の公式の「両関オンラインショップ」でも扱っています。送料は日本国内の都道府県ごとに決まっていて、届くのは入金を確認してから1週間以内です。短い滞在中に受け取るのは難しいことがあるため、日程に余裕をもってご利用ください。

買うときの注意

  • 「花邑」は原料米ごとに商品が分かれています。種類はラベルの表示でご確認ください。
  • 限定品や季節の商品は入荷しないこともあります。
  • 海外へ持ち帰る場合:100mlを超える瓶は、保安検査前の手荷物には入れられません。預け入れ荷物にするか、保安検査後の免税店でお求めください。乗り継ぎがある場合と、到着する国の持ち込み上限は事前にご確認ください。→ 旅のヒント

酒蔵情報

項目 内容
社名 両関酒造株式会社(RYOZEKI CO.,LTD.)
創業 1874年(明治7年)
代表者 代表取締役 伊藤康朗
所在地 〒012-0813 秋田県湯沢市前森四丁目3番18号 Google マップで開く
電話 0183-73-3143(FAX 0183-72-2515)
代表銘柄 両関(Ryozeki)/花邑(Hanamura)/翠玉(Suigyoku)/雪月花(Setsugekka)
公式サイト https://www.ryozeki.co.jp/
蔵見学 現在休止中(2026年9月30日確認)
直営の売店 あり(平日 9:00〜11:30、13:30〜16:00)・公式オンラインショップ
取扱店の一覧 花邑特約店一覧を公開(96店、2026年9月30日確認)
文化財 両関酒造本館ほか4棟(国の登録有形文化財、1996年登録)
英語対応 公表されていません