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寒菊銘醸 — 九十九里浜に近い田園の蔵で、千葉の風土を日本酒にする

  • Sake JP 編集部
上空から見た九十九里浜。長い砂浜と太平洋、内陸に広がる平野と、中央付近に栗山川の河口と漁港が写っています
山武市の蓮沼(Hasunuma)付近の上空から、北東に向けて撮影した九十九里浜です。On-chan / Public domain / Wikimedia Commons

こんな人におすすめ

  • 千葉県の九十九里浜(Kujukuri Beach)の周辺を旅しながら、その土地でつくられた日本酒を探したい人(寒菊銘醸は、一般の蔵見学を2019年12月末で終えています)
  • 九十九里浜の季節をテーマにした、季節限定の日本酒を探したい人
  • 千葉県内でしか売られていない日本酒を、旅の途中で探してみたい人

寒菊銘醸について

寒菊銘醸(Kankiku Meijo)は、千葉県山武市(Sammu)の松尾町(Matsuomachi)にある酒蔵です。創業は1883年(明治16年)で、創業者は佐瀬源作です。現在の代表は佐瀬建一さんです。代表銘柄は「総乃寒菊(Fusano Kankiku)」で、ほかに「OCEAN99」「Occasional」「松尾自慢(Matsuo Jiman)」などのシリーズがあります。

一般の蔵見学は、2019年12月末で終了しています。蔵の敷地内には直売所があります(2026年9月30日確認)。

寒菊銘醸は日本酒のほかに、本格焼酎(shochu、日本の蒸留酒)と、クラフトビールもつくっています。ビールの製造を始めたのは1997年、本格芋焼酎は2005年です。

九十九里浜と、冬の寒風

蔵の近くには、九十九里浜の長い砂浜が太平洋に面して続いています。九十九里の地区は、約66キロにわたる砂浜が特徴です。古くから漁業も農業も盛んで、漁師の料理として「なめろう(namero)」が知られています。

1883年、創業者の佐瀬源作は、この土地の伏流水と豊富な米を使って日本酒づくりを始めました。現在は蔵の近くで収穫された米を主に使っており、日本酒づくりに向く米「酒造好適米(sake rice)」の契約栽培も行っています。吟醸酒には、兵庫県・岡山県・千葉県の酒造好適米を使っています。

冬の寒い時期に日本酒を仕込むことを「寒造り(kanzukuri)」と呼びます。九十九里では、冬に太平洋から冷たい風が吹きます。寒菊銘醸は、寒造りで仕込んだ辛口の日本酒をつくってきた蔵です。日本酒でいう「辛口(karakuchi)」は、塩辛さや香辛料の辛さではなく、甘さを少なく感じる味わいのことです。

蔵が掲げている考え方は、「飲む方々の『心を満たす』酒づくり」です。5代目の佐瀬建一さんは、蔵の仲間と新しい日本酒をつくっていたころの気持ちを、こう話しています。

「お店でお酒を飲んでいて、そろそろ帰ろうかなってなった時に、もう1回これを飲んでから帰ろうかなって思うようなお酒。そういう記憶に残るようなもの造りたいっていう気持ちが、みんなすごく強かったんです」 ——佐瀬建一さん(寒菊銘醸 5代目)、NIHONMONO(2025年9月21日公開)

千葉の風土を名前にしたシリーズ

寒菊銘醸の日本酒は、シリーズごとにテーマを決めています。原料や精米歩合は商品ごとに違うため、種類はラベルの表示でご確認ください。原料米はすべて国産米です。

  • 総乃寒菊(Fusano Kankiku)Discoveryシリーズ — 千葉県をテーマにしたシリーズです。「Identity(総の舞)」「Adapt(ふさこがね)」「New Sensation(コシヒカリ)」「Blue Sapphire(五百万石)」の4つの商品があります。酒販店だけで扱う商品です
  • OCEAN99 — 蔵に近い九十九里浜の季節の表情をテーマにした、季節限定のシリーズです。「銀海(Departure)」「凪(Spring Misty)」「青海(Summer Sea)」「空海(Inflight)」「星海(Starlight Sea)」「橙海(Arrival)」の6つがあります。酒販店だけで扱う商品です
  • Occasional — 年に一度だけ仕込む、ろ過をせず、水も加えてアルコール分を調整していない「無濾過原酒(muroka genshu)」のシリーズです。「True White」「電照菊」「電照菊-赤-」「愛山50」があり、日本酒の専門店を中心に扱われています
  • 松尾自慢-Re:make-(Matsuo Jiman) — 4代目の蔵元のときに生まれた銘柄を受け継いだ、千葉県内だけで売られている日本酒です。米はすべて千葉県産で、米と米麹と水だけでつくり、米の外側を4割以上削って低温でゆっくり発酵させた「純米吟醸(junmai ginjo)」です

2016年度からは、加熱処理(火入れ)をしない生酒(namazake)の出荷も始めています。出荷までは温度を管理して貯蔵しています。麹(koji、蒸した米に麹菌を育てたもの)は、温度を管理した部屋で、職人が手の感覚を頼りに育てています。

酒蔵の案内

見学と直売所

寒菊銘醸は、一般の蔵見学を2019年12月末で終了しています。以前は蔵開き(酒蔵祭り)も開いていましたが、2019年で終わり、現在は開かれていません(2026年9月30日確認)。

蔵の敷地内には直売所があり、寒菊銘醸の商品とグッズを扱っています。決まった営業時間は公表されておらず、その時々の営業時間は蔵の公式Facebookで知らせています(2026年9月30日確認)。訪ねる前に必ずご確認ください。

行き方

住所:〒289-1532 千葉県山武市松尾町武野里11

  • 車:千葉東金有料道路の松尾ICから約10分です。駐車場があります。日本酒を買ったり飲んだりする予定があるなら、運転する人は飲まないでください
  • 電車:駅からの行き方は蔵の公式サイトのアクセス案内でご確認ください。列車の時刻は、往路と復路の最終便まで確かめておくと安心です

所要時間は2026年9月時点の目安です。

営業日や見学の受け入れは変わることがあります。訪ねる前に蔵の公式情報をご確認ください。

寒菊銘醸のお酒の買い方

寒菊銘醸の日本酒は、国内では全国の特約店(蔵と特約を結んだ酒販店)で売られています。蔵は取扱店・特約店の一覧を公開していません(2026年9月30日確認)。総乃寒菊とOCEAN99は酒販店だけで扱う商品で、松尾自慢は千葉県内だけで売られています。

蔵の公式サイトからつながるオンラインショップは、2026年9月30日の時点で閉鎖中の表示のままで、利用できません。

蔵から直接買えるのは、敷地内の直売所です。営業時間は蔵の公式Facebookでご確認ください。取扱店を知りたい場合は、蔵のお問い合わせフォームから尋ねることができます。

買うときの注意

  • 取扱いの有無と在庫は店によって違います。季節限定や数の少ない商品は入荷しないこともあるため、訪ねる前に店へご確認ください。
  • 生酒のように、ラベルに冷蔵などの保存方法が書かれている商品は、その表示に従ってください。
  • 海外へ持ち帰る場合:100mlを超える瓶は、保安検査前の手荷物には入れられません。預け入れ荷物にするか、保安検査後の免税店でお求めください。乗り継ぎがある場合と、到着する国の持ち込み上限は事前にご確認ください。→ 旅のヒント

酒蔵情報

項目 内容
蔵名 合資会社寒菊銘醸(KANKIKU MEIJYO)
創業 1883年(明治16年)
代表者 代表社員 佐瀬建一
所在地 〒289-1532 千葉県山武市松尾町武野里11 Google マップで開く
電話 0479-86-3050(FAX 0479-86-3123)
代表銘柄 総乃寒菊(Fusano Kankiku)/OCEAN99/Occasional/松尾自慢
公式サイト https://kankiku.com/
蔵見学 不可(一般の見学は2019年12月末で終了)
直売所 敷地内にあり(営業時間は公式Facebookで告知)
取扱店の一覧 公開されていません(2026年9月30日確認)
英語対応 公式サイトに英語ページあり。蔵での英語対応は公表されていません