山廃(yamahai)は、日本酒の発酵のもとになる「酒母(shubo)」のつくり方のひとつです。「山卸廃止酛(yama-oroshi haishi moto)」を略した呼び名で、ラベルに「山廃」「山廃仕込み」と書かれた日本酒があります。
山卸しをやめたつくり方
昔からのつくり方「生酛(kimoto)」では、仕込みの翌日に、桶の中の蒸した米・米麹・水を、櫂(kai)と呼ぶ道具ですりつぶします。この作業を「山卸し(yama-oroshi)」といい、ひとつの桶を2〜3人がかりで、1日3回行う重労働でした。
山廃は、この山卸しをやめ、米麹の酵素の力で蒸した米を溶かすつくり方です。1909年に、国の醸造試験所で生まれました。
生酛・速醸酛との違い
| 名前 | 雑菌を防ぐ乳酸 | 山卸し |
|---|---|---|
| 生酛(kimoto) | 酒母の中で乳酸菌に作らせる | 行う |
| 山廃(yamahai) | 酒母の中で乳酸菌に作らせる | 行わない |
| 速醸酛(sokujo-moto) | 醸造用の乳酸を加える | 行わない |
生酛と山廃は、乳酸菌が育つのを待つため、速醸酛の約2倍の期間がかかります。現在は、日本酒の大半が速醸酛でつくられています。