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嘉美心 — 牡蠣の海・寄島で、米のうまみを追う蔵

  • Sake JP 編集部

こんな人におすすめ

  • 岡山・倉敷を旅する途中で、平日に予約して酒蔵を見学したい人(見学は有料で、早めの予約が必要です)
  • 仕込みの期間中に、仕込みの様子を蔵の中で見てみたい人
  • 年4回の「蔵祭り」に合わせて、瀬戸内海沿いの町を訪ねてみたい人
  • 牡蠣の殻からつくった資材をまいた田んぼの米で造る日本酒を飲んでみたい人

嘉美心酒造について

嘉美心酒造(Kamikokoro Shuzo)は、岡山県浅口市寄島町(Yorishima, Asakuchi)にある酒蔵です。1913年に初代の藤井長十郎が創業し、いまは5代目の藤井進彦さんが代表を務めています。銘柄は「嘉美心(Kamikokoro)」です。

蔵見学ができます(有料・予約制。2026年9月30日確認)。1週間以内の予約と、土日祝日の見学は原則受け付けていません。見学をせずに日本酒を買うためだけの来訪も受け付けています。販売の曜日と時間は、訪ねる前に電話でお問い合わせください。

蔵が掲げている言葉があります。

私たちはお酒を作ることではメーカーですが、生きる上では消費者です。 だから家族の口に入れさせたくないものは作りません。 ——嘉美心酒造 公式サイト「嘉美心酒造について」より

三ツ山と寄島の牡蠣

寄島は、瀬戸内海に面した町です。蔵は、瀬戸内海国立公園の寄島園地の近くにあります。寄島園地のある三郎島の西の沖には、花こう岩でできた3つの小さな島「三ツ山」が並んでいます。潮が引いたときには、本土の側から3つの島まで歩いて渡れます。

寄島は、牡蠣の養殖などの水産業と、醸造業が盛んな土地です。「寄島カキ」は浅口市の特産品で、冬になると直売所で売られます。

「米旨口」を守ってきた蔵

嘉美心酒造がめざす味は「米旨口」です。米のうまみがしっかり感じられる日本酒、という意味で蔵が使っている言葉です。

嘉美心酒造は、第二次世界大戦のあとに広まった甘口の日本酒とは別の路線をとり、米のうまみを求める造りを続けてきました。

造りの面では、岡山県産の米を使い、60キロずつ秒単位で時間を計って水に浸しています。仕込みの間は、冷房で蔵の中を5℃前後に保っています。特定名称(純米・吟醸など)を表示する日本酒の多くは、瓶に詰めた状態で貯蔵しています。

牡蠣殻の田んぼで育つ「里海米」と「神心」

創業から100年を迎えたのを機に、蔵は新しい銘柄「神心」を立ち上げました。創業のころ、銘柄名を「神心」にしようと考えたものの、「神」の字をそのまま使うのは畏れ多いとして「嘉美心」にしたと伝えられています。その「神」の字を使った銘柄です。

神心の多くの商品には「里海米」を使っています。里海米は、「瀬戸内かきがらアグリ事業」で、牡蠣の殻からつくった資材を土を良くするために田んぼにまいて育てた米です。ラベルの左の縦の帯は、干潮のときだけ現れる、本土から三ツ山へ続く道を表しています。

神心の通年の商品を2つ挙げます。価格は蔵の公式サイトの表示です(税込み・2026年9月30日確認)。

  • 神心 純米吟醸 瓶囲い — 米と米麹と水だけでつくり、米の外側を4割以上削って低温でゆっくり発酵させた「純米吟醸(junmai ginjo)」です。米は里海米の「アケボノ」です。720mlで1,462円、1.8リットルで3,000円
  • 神心 純米 自耕自醸 — 米と米麹と水だけでつくる「純米酒(junmai-shu)」です。岡山県矢掛町の農家と一緒に育てた酒米「雄町」を使っています。720mlで1,572円、1.8リットルで3,135円

神心は、取扱店を限って販売している銘柄です。嘉美心と神心には多くの商品があり、原料や造りは商品ごとに違います。種類はラベルの表示でご確認ください。

酒蔵の案内

嘉美心酒造は、予約制の蔵見学を受け付けています。仕込みの期間中は仕込みの様子を、それ以外の時期は醸造の設備を見学できます。

蔵見学(2026年9月30日確認)
料金 1人500円(税込)。同行する20歳未満の人は無料
内容 見学約30分、試飲と販売約20分。合わせて50分〜1時間ほど
お土産 小さなお猪口(sake cup)
営業時間 8:30〜17:00
予約 代表者の名前、希望の日時、人数を、電話か公式サイトの問い合わせフォームで伝えます
予約の期限 1週間以内の予約は原則受け付けていません。日程に余裕をもって申し込んでください
休み 土日祝日は原則受け付けていません。造りが忙しい時期は断られることがあります
電話 0865-54-3101(日本語のみ)
  • 20歳未満の人への試飲と販売はありません
  • 食品をつくる工場のため、衛生上の理由で見学を断られることがあります

見学をせずに、日本酒を買うためだけに蔵を訪ねることも受け付けています。販売の曜日と時間は、訪ねる前に電話でお問い合わせください。

蔵祭り

蔵は年に4回、春・夏・秋・冬に「蔵祭り」を開いています。2026年の日程は、春が4月11日・12日、夏が7月4日・5日でした。春はいちばん大きな回で、ステージイベントや餅まきがあります。次の日程は蔵の公式サイトでご確認ください。

行き方

住所:〒714-0101 岡山県浅口市寄島町7500-2

  • 電車とタクシー:JR鴨方(Kamogata)駅、またはJR里庄(Satosho)駅からタクシーで約15分です。岡山方面からは鴨方駅、広島方面からは里庄駅が近くなります
  • 車:山陽自動車道の鴨方インターチェンジから約15分です

所要時間は2026年9月時点の目安です。車で行く場合は、運転する人は試飲できません。

営業日や見学の受け入れは変わることがあります。訪ねる前に蔵の公式情報をご確認ください。

嘉美心酒造のお酒の買い方

寄島の蔵でも日本酒を販売しています。販売の曜日と時間は、訪ねる前に電話でお問い合わせください。

神心を扱う店

蔵は、神心の取扱店の一覧を公式サイトで公開しています。北海道から九州まで90店あまりが載っています。嘉美心全体の取扱店の一覧は公開されていません(2026年9月30日確認)。一覧から、旅の途中で寄りやすい店を選んでいます。

地域 店名 所在地
岡山 酒ショップ山本 岡山県岡山市北区広瀬町4-4 Google マップで開く
岡山 ワインと地酒 武田 岡山幸町店 岡山県岡山市北区幸町3-2 CF BLD 1F Google マップで開く
倉敷 酒工房 あおえ 岡山県倉敷市水江1349 Google マップで開く
大阪・梅田 浅野日本酒店UMEDA 大阪府大阪市北区太融寺町2-17 太融寺ビル1F Google マップで開く
京都・嵯峨 小松藤 京都府京都市右京区嵯峨釈迦堂大門町34 Google マップで開く
東京・五反田 内藤商店 東京都品川区西五反田5-3-5 Google マップで開く
東京・世田谷 朝日屋酒店 東京都世田谷区赤堤1-14-13 Google マップで開く

ほかの店と電話番号は、一覧でご確認ください。

買うときの注意

  • 取扱いの有無と在庫は店によって違います。限定品や季節の商品は入荷しないこともあるため、訪ねる前に店へご確認ください。
  • 嘉美心と神心には多くの商品があり、原料や造りは商品ごとに違います。種類はラベルの表示でご確認ください。
  • 海外へ持ち帰る場合:100mlを超える瓶は、保安検査前の手荷物には入れられません。預け入れ荷物にするか、保安検査後の免税店でお求めください。乗り継ぎがある場合と、到着する国の持ち込み上限は事前にご確認ください。→ 旅のヒント

酒蔵情報

項目 内容
蔵名 嘉美心酒造株式会社(Kamikokoro Shuzo Co., Ltd.)
創業 1913年(大正2年)10月
代表者 代表取締役 藤井進彦(5代目蔵元)
所在地 〒714-0101 岡山県浅口市寄島町7500-2 Google マップで開く
電話 0865-54-3101(FAX 0865-54-3105)。電話は日本語のみ
代表銘柄 嘉美心(Kamikokoro)/神心
公式サイト https://kamikokoro.co.jp/
蔵見学 可(1人500円・予約制。1週間以内の予約と土日祝日は原則不可)
直売 あり(販売の曜日と時間は電話でお問い合わせください)
取扱店の一覧 神心の取扱店のみ公開(2026年9月30日確認)
英語対応 公式サイトに英語ページあり。電話は日本語のみ