
こんな人におすすめ
- 松江の城下町を歩く途中で、蔵に併設の試飲コーナーに立ち寄り、無料で試飲してから日本酒を選びたい人(蔵見学は行っていません)
- 海外で見かけた「Wandering Poet」を、つくっている蔵の地元で飲んでみたい人
- 出雲神話にちなんだ名前の日本酒を、旅の土産に探している人
李白酒造について
李白酒造(Rihaku Sake Brewing)は、島根県松江市(Matsue)の石橋町(Ishibashi-cho)にある蔵です。1882年に田中竹次郎がこの場所で創業しました。銘柄は「李白(Rihaku)」で、中国・唐の詩人、李白(Li Bai。英語では Li Po とも)にちなんだ名前です。
蔵見学は行っていません。その代わり、蔵に併設の「李白試飲コーナー」で、約10種類の日本酒を無料で試飲でき、その場で買うこともできます(2026年10月6日確認)。
李白酒造は1980年代から日本酒を海外へ輸出しています。主な輸出先は、香港、アメリカ、シンガポール、韓国、ドイツ、スイス、ブラジル、フランスなどです(2026年10月6日確認)。
元首相が名づけた「李白」
李白は、酒をたたえる詩を多く残し、「詩仙」と呼ばれた詩人です。同じ唐の詩人の杜甫は、李白のことを「李白一斗詩百篇」(李白は酒を一斗飲んで、詩を百篇書いた)とうたいました。
この名前を付けたのは、松江市出身で、2度にわたって内閣総理大臣を務めた若槻礼次郎(Reijiro Wakatsuki)です。1928年、蔵は若槻から「李白」の酒名を受けました。若槻は詩と日本酒を愛し、とりわけ松江の李白を好みました。首席全権としてロンドン軍縮会議に臨んだときには、李白の菰樽(わらで包んだ酒樽)を持って行き、朝夕に飲みました。ラベルの「李白」の文字も、若槻の書を写したものです。
蔵の名前は、1950年に法人になったときは「田中酒造有限会社」でした。1993年に、銘柄と同じ「李白酒造有限会社」に改めました。2010年から、田中裕一郎さんが社長を務めています。
水郷の城下町で
松江は、松平家の城下町だった面影がいまも残る水郷の町です。松江城の北側の堀に沿って曲がりくねって続く通りが塩見縄手(Shiomi Nawate)で、通り沿いには武家屋敷が残っています。李白酒造は、この塩見縄手から歩いて10〜15分ほどのところにあります。
蔵は、出雲神話に出てくる酒造りの伝統を受け継ぐことを掲げています。李白の日本酒づくりは、出雲杜氏(Izumo toji)が担っています。杜氏(toji)は、日本酒づくりの責任者です。
李白の商品には、出雲神話にちなむ名前のものもあります。「やまたのおろち」は、神話の中で、スサノオが八つの頭を持つ大蛇に強い酒を飲ませて退治する話からとった、商品シリーズの名前です。
李白の米と水
李白酒造は、すべての商品を「酒造好適米(shuzo kotekimai、日本酒づくりに向く米の品種)」でつくっています。中心は、島根県の奥出雲(Okuizumo)地方で育った「五百万石(Gohyakumangoku)」と「神の舞(Kan no Mai)」で、兵庫県産の「山田錦(Yamada Nishiki)」なども使います。買い入れた玄米のほとんどは、蔵の中で精米しています。仕込みには、蔵の近くの深い井戸から汲む、やわらかい水(軟水)を使っています。
蔵がめざすのは、旨みがあって後味が切れ、食事と一緒に飲んでおいしい日本酒です。蔵の商品から、種類の違う3つを挙げます。価格は蔵の商品ページの税込み価格(720ml、箱なし)です(2026年10月6日確認)。
- 李白 純米吟醸 WANDERING POET — 米と米麹と水だけでつくり、米の外側を4割以上削って低温でゆっくり発酵させた「純米吟醸(junmai ginjo)」です。酒米は山田錦です。蔵が「李白を代表する酒」と位置づける商品で、商品名の「Wandering Poet」は「放浪詩人」を意味します。1,870円
- 李白 特別純米酒 — 米と米麹と水だけでつくり、米の外側を4割以上削った「特別純米酒(tokubetsu junmai-shu)」です。島根県産の酒造好適米を使っています。日本酒の級別制度があったころ「一級純米酒」として売られていた、蔵で長く続く商品です。1,760円
- 李白 純米大吟醸 — 米と米麹と水だけでつくり、米の外側を半分以上削った「純米大吟醸(junmai daiginjo)」です。酒米は山田錦で、低温で長い期間をかけて発酵させています。3,630円
李白には多くの商品があり、原料や造りは商品ごとに違います。種類はラベルの表示でご確認ください。
英語の公式サイトには「Dreamy Clouds」という名前の特別純米酒も載っています。日本の公式サイトの商品一覧には、この名前の商品はありません(2026年10月6日確認)。
酒蔵の案内
蔵見学は行っていません
李白酒造は、蔵見学を行っていません(2026年10月6日確認)。蔵を訪ねるなら、次の試飲コーナーです。
李白試飲コーナー(無料の試飲・直売)
蔵に併設のコーナーで、李白の日本酒を無料で試飲でき、買うこともできます。試飲は、買う日本酒を選ぶための少量で、約10種類を用意しています。駐車場があります。
| 李白試飲コーナー(2026年10月6日確認) | |
|---|---|
| 所在地 | 島根県松江市石橋町335(李白酒造に併設) Google マップで開く |
| 営業時間 | 月〜金曜日 8:30〜18:00、土・日曜日と祝日 10:00〜17:00 |
| 休み | 1月1日〜3日(臨時休業あり) |
| 試飲 | 無料(約10種類) |
| 電話 | 090-9733-8539(試飲コーナー専用) |
| 注意 | 20歳未満の人には販売していません |
車を運転する人は、試飲をしないでください。日本では飲酒運転は法律で禁じられています。
春の蔵開き
蔵は4月に「蔵開き(kura-biraki、蔵を一般に開く催し)」を開いています(2025年は4月12日、2026年は4月11日)。入場は無料で、ふだんは入れない蔵の中の一部を公開するほか、限定酒の販売や有料の試飲があります。2026年は、松江駅から会場までのシャトルバスの運行が告知されていました。次の日程は、蔵の公式サイトの告知でご確認ください。
行き方
- バス:JR松江駅(Matsue Station)のバスのりば2番から、「島根大学・川津」行きの市営バス(川津線)に乗り、「石橋町(Ishibashi-cho)」で降ります。乗車時間は約15〜20分です(2026年10月の時刻表)。蔵はバス停から歩いて約3分です。時刻は松江市交通局の時刻表でご確認ください。帰りの最終便も、事前に確かめておくと安心です
- 徒歩:塩見縄手から約10〜15分です
- 車:松江駅から約5〜10分です。蔵の駐車場に停められます
徒歩と車の所要時間は、蔵が案内している目安です(2026年10月6日確認)。
営業日や見学の受け入れは変わることがあります。訪ねる前に蔵の公式情報をご確認ください。
李白酒造のお酒の買い方
蔵で買う場合は、李白試飲コーナーです。蔵の公式オンラインストアもあります。
李白を扱う店
蔵は取扱店の一覧を公式サイトで公開しています。北海道から沖縄県まで19の都道府県に103店が載っており、松江市の店は24店です(2026年10月6日確認)。一覧から、旅の途中で寄りやすく、店のサイトで営業を確かめられた店を選んでいます。
| 地域 | 店名 | 所在地 | 店・施設のサイト |
|---|---|---|---|
| 松江・松江城の近く | 島根県物産観光館 | 島根県松江市殿町191 Google マップで開く | 島根県物産観光館 |
| 松江 | 槇戸天狗堂 | 島根県松江市東奥谷町373 Google マップで開く | 槇戸天狗堂 |
| 東京・有楽町 | 日比谷しまね館 | 東京都千代田区有楽町1-2-2 日比谷シャンテ 地下1階 Google マップで開く | 日比谷しまね館 |
| 大阪・梅田 | 阪急うめだ本店(酒売り場) | 大阪府大阪市北区角田町8-7 Google マップで開く | 阪急うめだ本店 |
| 大阪・梅田 | 阪神梅田本店(酒売り場) | 大阪府大阪市北区梅田1-13-13 Google マップで開く | 阪神梅田本店 |
| 広島 | 大和屋酒舗 | 広島県広島市中区胡町4-3 Google マップで開く | 大和屋酒舗 |
| 福岡・天神 | 大丸 福岡天神店 | 福岡県福岡市中央区天神1-4-1 Google マップで開く | 大丸福岡天神店 |
ほかの店と各店の電話番号は、一覧でご確認ください。一覧に載っている一畑百貨店 松江店は、2024年1月14日に閉店しています。
買うときの注意
- 取扱商品と在庫は店によって違います。限定品や季節の商品は入荷しないこともあるため、訪ねる前に店へご確認ください。
- 蔵の一覧には、本みりんだけを扱う店も含まれています。
- 海外へ持ち帰る場合:100mlを超える瓶は、保安検査前の手荷物には入れられません。預け入れ荷物にするか、保安検査後の免税店でお求めください。乗り継ぎがある場合と、到着する国の持ち込み上限は事前にご確認ください。→ 旅のヒント
島根県のほかの蔵は、島根県にまとめています。
酒蔵情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 蔵名 | 李白酒造有限会社(RIHAKU Sake Brewing Company) |
| 創業 | 1882年(明治15年) |
| 代表者 | 代表取締役社長 田中裕一郎 |
| 所在地 | 〒690-0881 島根県松江市石橋町335 Google マップで開く |
| 電話 | 0852-26-5555(FAX 0852-26-5557) |
| 代表銘柄 | 李白(Rihaku) |
| 原料米 | 酒造好適米のみ(五百万石・神の舞・山田錦など) |
| 仕込み水 | 蔵の近くの深い井戸の水 |
| 公式サイト | https://rihaku.co.jp/ |
| 蔵見学 | 不可 |
| 直売所 | 李白試飲コーナー(無料試飲・販売) |
| 取扱店の一覧 | 公式サイトで公開(103店・2026年10月6日確認) |
| 英語対応 | 英語の公式サイトあり(https://sake-rihaku.com/ ) |