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作 — 「味酒鈴鹿國」と呼ばれた海辺の町で、飲む人とともにつくる日本酒

  • Sake JP 編集部
鈴鹿市白子の海辺の日の出を高い位置から見た景色。左に港の建物と防波堤、中央に芝生の公園と記念碑、右に砂浜が広がり、水平線の上に朝日が昇る
鈴鹿市の白子(Shiroko)の海辺の日の出です(2013年撮影)。清水清三郎商店は、同じ鈴鹿市の海に近い若松東(Wakamatsu-higashi)にあります。carloshonda / CC BY 3.0 / Wikimedia Commons(長辺1280pxに縮小)

こんな人におすすめ

  • 旅の途中で、飲食店や酒販店で三重県の日本酒を探してみたい人(清水清三郎商店は、蔵見学・試飲・小売販売を行っていません)
  • 同じ銘柄の中で、種類の違う日本酒を飲み比べてみたい人
  • 2016年のG7伊勢志摩サミットで乾杯に使われた日本酒に興味がある人

清水清三郎商店について

清水清三郎商店(Shimizu Seizaburo Shoten)は、三重県鈴鹿市(Suzuka)の海に近い若松東にある酒蔵です。1869年に「大黒屋清水清三郎商店」として創業しました。代表銘柄は「作(Zaku)」と「鈴鹿川(Suzukagawa)」です。

蔵見学・試飲・小売販売は行っていません(2026年10月6日確認)。蔵を訪ねても、見学や日本酒の購入はできません。

作は、2026年5月に結果が発表された令和7酒造年度全国新酒鑑評会(酒類総合研究所・日本酒造組合中央会)で金賞を受けています。イギリスの International Wine Challenge(IWC)では、2021年に蔵が「Sake Brewer of the Year」に選ばれました。

鈴鹿山脈の水と、伊勢平野の米

鈴鹿は、三重県北部の海沿いの町です。鈴鹿山脈(Suzuka Mountains)から湧く伏流水(地下を流れてきた水)が、広い伊勢平野(Ise Plain)へ流れ込み、そこで米が育ちます。

鈴鹿は古くから「味酒鈴鹿國(Umasake Suzuka no Kuni)」と呼ばれてきました。「おいしい日本酒をつくる鈴鹿の国」という意味です。

もうひとつの銘柄「鈴鹿川」のラベルには、鈴鹿の伝統産業「伊勢型紙(Ise-katagami)」の文様が使われています。伊勢型紙は、着物を染めるときに使う型紙です。

小さなタンクで、一年中仕込む

清水清三郎商店は、ふつうより小さな仕込みタンクで日本酒をつくっています。タンクの隅々まで目が届き、日々の細かな変化に合わせて発酵を管理しやすいからです。生産量は多くありません。

この蔵は、冷却の設備などを取り入れて、一年を通して仕込みを行っています。蔵人(kurabito、日本酒をつくる働き手)も、季節ごとではなく一年を通して働く社員です。蔵と本社の建物は2019年から順に建て替え、2022年にすべての工事を終えました。

杜氏(toji、日本酒づくりの責任者)の内山智広(Tomohiro Uchiyama)さんは、鈴鹿市の出身です。名古屋の専門学校でバイオテクノロジーを学んでから、日本酒づくりの道に入りました。内山さんは、次の言葉を信条にしています。

「酒造りに全身全霊をかけ、酒が出来上がったときに『あのときにああしていれば』という後悔だけはしたくない」 ——杜氏 内山智広さん(清水清三郎商店 公式サイト「OUR STORY」より)

「作」という名前と、その種類

「作」は、「つくる」という意味の漢字です。つくり手だけでなく、飲む人とともにつくり上げるのが日本酒の本当の価値だという意味を、この名前に込めています。

作には、酵母やつくり方を変えた多くの種類があります。蔵は、作に共通する特徴をこう書いています。

「作シリーズは、数種の異なる酵母や作り方を変えることで、多様な香りの種類があります。しかしどの酒も口に含んだ時の柔らかな味わいとキレの良さ。クリアで洗練された透明感を合わせもつことを特徴としています。」 ——清水清三郎商店 公式サイト「ZAKU」より

蔵の商品一覧から、種類の違う3つを挙げます(2026年10月6日確認。価格の表示はありません)。

  • 作 玄乃智(Zaku Gen no Tomo) — 米と米麹と水だけでつくる「純米酒(junmai-shu)」です。蔵は、冷やしても、燗(kan、温めること)にしてもよいとしています
  • 作 恵乃智(Zaku Megumi no Tomo) — 米と米麹と水だけでつくり、米の外側を4割以上削って低温でゆっくり発酵させた「純米吟醸(junmai ginjo)」です
  • 作 智(Zaku Satori) — 米と米麹と水だけでつくり、米の外側を半分以上削った「純米大吟醸(junmai daiginjo)」で、蔵は自らの純米大吟醸のなかでいちばん上の商品と位置づけています。酒米は山田錦(Yamada Nishiki)です。もろみ(発酵中の日本酒のもと)を袋に入れて吊るし、力を加えずに落ちてくる滴だけを集めた「滴取り(shizukudori)」です

伊勢志摩サミットの乾杯

2016年5月26日、三重県で開かれたG7伊勢志摩サミットのワーキング・ランチで、「作 智 純米大吟醸 滴取り」が乾杯に使われました。同じ日のカクテルでは、純米酒の「作 穂乃智(Zaku Ho no Tomo)」が出されました。

酒米ごとの限定品

作には、酒米を1種類に絞った数量限定の商品もあります。2026年は、2月に愛山(Aiyama)、4月に伊勢錦(Ise Nishiki)、6月に雄町(Omachi)、8月に三重県が開発した酒米「神の穂」を使った商品を出しました。原料や造りは商品ごとに違うため、種類はラベルの表示でご確認ください。

酒蔵の案内

清水清三郎商店は、蔵見学・試飲・小売販売を行っていません(2026年10月6日確認)。蔵の訪問も受け付けていません。

作を飲むなら、旅の途中の飲食店や、作を扱う酒販店を探すことになります。三重県のほかの蔵は、三重県のページで紹介しています。

営業日や見学の受け入れは変わることがあります。訪ねる前に蔵の公式情報をご確認ください。

清水清三郎商店のお酒の買い方

清水清三郎商店は、取扱店・特約店の一覧を公開していません(2026年10月6日確認)。蔵は小売販売を行っておらず、公式サイトにオンラインショップはありません。

インターネット上には作を扱うと表示している店がありますが、蔵が公表した一覧ではないため、このページでは店を挙げていません。

作は、日本酒好きの日本人が選ぶ銘柄トップ10でも紹介しています。

買うときの注意

  • 作には多くの商品があり、原料や造りは商品ごとに違います。種類はラベルの表示でご確認ください。
  • 酒米ごとの限定品や季節の商品は数量が限られています。取扱いの有無と在庫は店によって違うため、訪ねる前に店へご確認ください。
  • 海外へ持ち帰る場合:100mlを超える瓶は、保安検査前の手荷物には入れられません。預け入れ荷物にするか、保安検査後の免税店でお求めください。乗り継ぎがある場合と、到着する国の持ち込み上限は事前にご確認ください。→ 旅のヒント

酒蔵情報

項目 内容
蔵名 清水清三郎商店株式会社(Shimizu Seizaburo Shoten Ltd.)
創業 1869年(明治2年)。1952年に会社を設立
代表者 代表取締役 清水慎一郎
杜氏 内山智広
所在地 〒510-0225 三重県鈴鹿市若松東3-9-33 Google マップで開く
電話 059-385-0011
代表銘柄 作(Zaku)/鈴鹿川(Suzukagawa)
公式サイト https://seizaburo.jp/
蔵見学 不可
直売所 なし(小売販売・試飲も不可)
取扱店の一覧 公開されていません(2026年10月6日確認)
英語対応 公式サイトに英語ページあり